日本橋 たいめいけん
日本橋に洋食の老舗あり。
お昼時には周辺のサラリーマンやOL、あるいは付近の旦那衆で店はいっぱいになる。
このお店、幼いころたまに祖父に連れてきてもらった思い出深い、懐かしい店である。
当時は、こんなにしゃれた雰囲気ではなかったと思うのだが、はっきりとした記憶がない。
ただ、たまの日曜日に地下鉄に乗って日本橋のデパートに連れて行ってもらう事がとてもうれしかった。
昼時に食べたここの「ハヤシライス」の味が懐かしい。
今ではハヤシライスは自分には甘すぎるし、一番人気のタンポポオムライスは、男一人で食べるにはちょっと恥ずかしい。
いつもは2階のレストランで、チキンカレーを食べるのだが、この日は「ビーフサンドウィッチ」を注文してみた。

見事なコールドビーフ。
きっちりと定規で測ったかのように正確にカットされたサンドウィッチには、日本橋の老舗の技術が集約されている。
もちろん、口の中でビーフの脂と混ざり合うバターの甘い香りと、しっとりとしたパンの食感は、余計な具やスパイスを排除し厳選された食材と技術で築かれた至高の逸品である。
願わくば冷たいエビスビールの黒と共に食したいのだが、仕事の合間にそこまで気を抜くわけにはいくまい。
ビジネスの合間にはここまでの贅沢が程良いのである。

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