宮城県南三陸町志津川の海にダイビングに行ったときに寄った蕎麦屋です。
志津川の駅前から車で20分ほど山間に入った場所に、ぽつんと一軒だけあるお店。
佇まいも風情があるが、店主のサービス精神、そば打ちへの情熱もすばらしい。
ビールの付き出しに出されたきんぴら。なんの変哲もないようだが、甘すぎず辛すぎず、野菜の味が損なわれていない逸品。
酒の肴にと思って注文した「そばがき」。
これがうれしい誤算。
もっちり、ねっとりとしたそばがきは、そのままいただいてもとてもおいしいが、付け合せの辛味大根や小豆餡と絡めてもとてもおいしい。
そばがきの表面にうっすらと焦げ目をつけているのが食欲をそそる。
抹茶塩を振りかけていただく野菜の天麩羅。舞茸や玉葱、サツマイモなど、野菜の甘みがたまらなくうれしい。
蕎麦はやや太めに切った田舎蕎麦で、香りもなかなか良い。
合鴨の漬け汁は辛すぎず、なかなかの味である。
付け合せに白菜の漬物が付いてきたが、これが甘くておいしい。
とろろ蕎麦である。
卵黄が添えてある。
とろろの風味はなかなかで、すりたてなのだろう、山の香りが残されたすばらしいものだった。
店主と少し話す機会をいただけたが、とても温和で、研究熱心な方であった。
わざわざこのような山奥で営まれているのには、よほどのこだわりがあるのだろう。
そのこだわりに吸い寄せられるように県内や県外からのお客がたくさん来店していた。
本物の味というものは、店舗の場所など関係がないといういい見本ではなかろうか。
